汎用超並列オペレーティングシステム SSS-CORE が提供する通信機能であるメ モリベース通信を用いて、MPI の基本機能を実装した。メモリベース通信は低コ スト・高機能な遠隔メモリアクセス機能を実現しており、共有メモリモデルに基 づいたプログラミングを可能にするものであるが、メッセージパッシングモデル に基づいたプログラムの実行においてもまた有効である。 本稿ではメモリベース通信を用いてメッセージパッシングを効率的に実現する 方法について述べ、ワークステーションクラスタ版 SSS-CORE 上に実装した MPI の基本性能を評価する。